最近よく広告を目にする格安SIMのnuroモバイル。気になって検索すると、メリットよりもデメリットの方が多く目に入ります。
nuroモバイルの実際の使用感が気になっている人も多いと思います。
この記事ではnuroモバイルを契約した筆者が、使ってみて感じたデメリットとメリットを紹介します。
結論、nuroモバイルはデメリットもありますが、
- データ前借り
- パケットギフト
といった機能とムダのない運用ができることに大きなメリットがあり、おすすめできる格安SIMです。
この記事の目次
nuroモバイルとはどんな格安SIM会社?
nuroモバイルはソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が運営する格安SIMです。
固定回線のプロバイダサービス「So-net」や、高速な回線を売りにユーザー数を伸ばしている「NURO光」を提供しています。
格安SIMでは、これまでにSo-netのサービスとして「Mileage SIM」「PLAYSIM」「スマホセット1980」「0SIM」の4つのサービスを行っていました。
これらのサービスは既に新規の受付を終了しており、nuroモバイルがそれを受け継いでいます。
nuroモバイルの料金とプラン
nuroモバイルはドコモ、au、ソフトバンクの3つのキャリアの回線を使うことができます。
それぞれのプランと料金は以下のとおりです。
<ドコモ回線>
プラン | 容量 | データ専用 | データ+SMS | 音声通話付き |
---|---|---|---|---|
お試しプラン | 0.2GB | 300円 | 450円 | 1,000円 |
Sプラン | 2GB | 700円 | 850円 | 1,400円 |
Mプラン | 7GB | 1,500円 | 1,650円 | 2,200円 |
Lプラン | 13GB | 2,700円 | 2,850円 | 3,400円 |
<au回線>
プラン | 容量 | データ専用 | データ+SMS | 音声通話付き |
---|---|---|---|---|
お試しプラン | 0.2GB | 500円 | 650円 | 1,200円 |
Sプラン | 2GB | 780円 | 930円 | 1,480円 |
Mプラン | 7GB | 2,100円 | 2,250円 | 2,800円 |
Lプラン | 13GB | 2,980円 | 3,130円 | 3,680円 |
<ソフトバンク回線>
プラン | 容量 | データ専用 | データ+SMS | 音声通話付き |
---|---|---|---|---|
お試しプラン | 0.2GB | 500円 | – | 1,200円 |
Sプラン | 2GB | 980円 | – | 1,680円 |
Mプラン | 7GB | 2,100円 | – | 2,800円 |
Lプラン | 13GB | 2,980円 | – | 3,680円 |
それぞれの回線には、0.2GBまでの通信ができる「お試しプラン」とS(2GB)、M(7GB)、L(13GB)の計4種類のプランがあります。
1GB、5GBといった、他のMVNOでよくみられる容量をプランから外して、他社との差別化を図っています。
また、格安SIMでは珍しいソフトバンク回線にも対応しています。
nuroモバイルと大手キャリアを比較!nuroモバイルのデメリット
一般的に格安SIMは、大手キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)と比較して使いにくいところ(デメリット)がある代わりに、料金が安くなります。
大手キャリアと比較すると、nuroモバイルには以下のようなデメリットが挙げられます。
- 速度が遅い
- サポートが手薄
- 短期の違約金が高い
- セットで買える端末が少ない
- 光回線とのセット割がない
それぞれ順に確認していきましょう。
①大手キャリアよりも速度が遅い
格安SIMは大手キャリアから回線を借り受けてサービスを行っています。
そのため、回線が混み合うと大手キャリア側で通信容量の調整が入り、速度が遅くなってしまいます。
特に朝や夕方の通勤帯、お昼休みなど、多くの人がスマホで通信をする時間帯には、速度がかなり遅くなることがあります。
以下、回線の実測値の投稿サイト「みんなのネット回線速度」から、直近のnuroモバイルの平均速度を調べた結果です。
時間帯 | 下り | 上り |
朝 | 10.52Mbps | 4.92Mbps |
昼 | 2.74Mbps | 7.41Mbps |
夕方 | 5.17Mbps | 5.97Mbps |
夜 | 40.24Mbps | 35.49Mbps |
深夜 | 1.09Mbps | 12.7Mbps |
出典:nuroモバイルの速度測定結果(実測値) | 下り速度・上り速度の平均値を公開中! | みんなのネット回線速度(みんそく)
上の結果からは、速度にかなりばらつきがあることが分かります。
お昼の下りの速度は夜間のなんと20分の1。これではストレスがたまってしまうレベルだと想像できます。
しかし、あくまで平均値なので、上記の速度は参考までに。速度が出にくい時間帯は、Wi-Fiをうまく活用しましょう。
②大手キャリアのようなサポートがない
これも格安SIM全般に言えることですが、nuroモバイルには大手キャリアのような手厚いフォローやサポートがありません。
nuroモバイルの主な申し込みは、インターネットから行います。
契約後は自分でSIMを端末にセットして、設定をしないといけません。
また、何かトラブルがあったとき、大手キャリアのように気軽にショップでのサポートを受けることができないことは、デメリットと言えます。
しかし、ホームページの「よくある質問」が充実していて、困ったときには自分で調べやすいように工夫されています。
引用元:https://support.sonynetwork.co.jp/(2020/08/04現在)
チャットやメールなど、テキストで質問すれば、あとから見返すことができます。
③音声通話SIMの短期の違約金が高い
総務省からの指導もあり、最近は大手キャリアをはじめ、格安SIMでも最低利用期間をなくしたり、違約金を安くするなどの対応が進んでいます。
大手キャリアの場合、契約期間中の違約金はドコモとauが1,000円、ソフトバンクは無料に変更されています。
nuroモバイルの音声通話付きSIMには1年間の最低利用期間があり、「(12ヶ月-利用開始月を0ヶ月とした利用月数)×1,000円(税抜)」の違約金があります。
例えば、2ヶ月で解約すると、(12ヶ月-2ヶ月)×1,000円で10,000円の違約金がかかってしまいます。
音声通話SIMを契約する際は、十分検討してから契約することをおすすめします。
④格安SIMの契約とセットで買える端末が少ない
引用元:https://mobile.nuro.jp/(2020/08/04現在)
nuroモバイルでも契約とセットで端末を買うことができますが、ラインナップはあまり充実していません。
比較的スペックが低めの端末が多く、大手キャリアで購入できるようなブランド端末(GalaxyやiPhone)などを買うことはできません。
XPERIAもXPERIA8 Liteのみ販売されていて、最新のハイエンドモデルの取り扱いはありません。
しかし、OPPOなどの人気の格安〜ミドルレンジ帯のスマホを扱っています。「格安SIMにするならスマホも安く買いたい」人にはnuroモバイルでの購入もありでしょう。
⑤光回線とのセット割がない
引用元:https://www.nuro.jp/(2020/08/04現在)
大手キャリアの場合、ドコモ光やソフトバンク光、auひかりのように、スマホと自宅の光回線を同じ会社のサービスにすることで、割引きを受けられる「セット割」があります。
nuroモバイルは、自社で提供している「NURO光」がセット割引になりそうですが、なぜかそのような特典はありません。
それでも、そもそもの料金が安いので、セット割がなくても大手キャリアからの移行なら、安くなる可能性は高いです。
実際に使ってわかったnuroモバイルのデメリット
ここからは実際にnuroモバイルを契約して使うことで、さらに見えてきたデメリットを紹介します。
- 突然、速度制限にかかった
- Home Wi-Fiの速度が出なかった
- お試しプランは実は安くなかった
それぞれ解説していきます。
①突然、速度制限にかかった
nuroモバイルを使っている中で、突然、回線速度が遅くなることがありました。
明らかに前日の同じ時間帯よりも速度が遅いので、いろいろと調べてみると、おそらく速度制限が理由でした。
nuroモバイルでは速度制限を設けています。
※ 当日を含む3日間の合計データ通信量が、規定値を超えた場合当該SIMカードを使った通信の速度を制限する場合があります。通信速度制限は、翌深夜~朝方に解除いたします。
確かに直近の数日は、いつもよりも多めに通信をしていました。
しかし、具体的に既定値が書かれていないため、どれくらい通信をしたら速度制限にかかるのかがわかりません。
中には、大容量のプラン(13GB)を契約しても、速度制限がかかってしまうのですべての容量を使い切れない、という声もありました。
一方で小容量のプランを契約している人なら、制限を意識せずに利用できると思います。
②Home Wi-Fiにも速度制限があった
引用元:https://mobile.nuro.jp/(2020/08/04現在)
今回、nuroモバイルとセットで家庭用の据え置き型のWi-Fiルーター「Home Wi-Fi」も契約しました。
下り最大150Mbps、月額料金は2,880円で使えるとのことで、固定回線の代わりになるかも、と期待していました。
結論、Home Wi-Fiにも3日で10GBという速度制限があり、完全に固定回線に置き換えるのは難しいかな、という印象です。
端末は24,000円で一括で購入。SIMフリー端末のようなので、他の格安SIMを使って再活用できそうなのが救いです。
③お試しプランは冷静に考えて安くなかった
引用元:https://mobile.nuro.jp/(2020/08/04現在)
nuroモバイルには最低利用期間がない「お試しプラン」があります。
0.2GBまでの通信が300円できる最低限のプランで、今回、メインの回線とは別に契約してみました。
ただ、300円とはデータ専用SIMの価格で、音声通話付きのSIMだと+700円かかり、「1,000円で0.2GBの通信ができる音声通話SIM」になります。
これは冷静に考えると、そこまで安くありませんでした。
例えば格安SIMのOCNモバイルONEでは、1,180円で1GBの通信ができる音声通話付きのSIMプランがあります。
ただし、解約金がかからないので、純粋に試しに使ってみるためのプランとしては契約する価値はあります。
悪いことだけじゃない!nuroモバイルのメリット
ここまでnuroモバイルのデメリットについて書いてきましたが、他のサービスにはない便利な機能やサービス、特徴もありました。
- データ前借り制度がかなり便利
- パケットギフトでムダがない
- 3キャリア回線から選べる
- 端末買取サービスがある
以上のメリットを紹介します。
①nuroモバイルのデータ前借り制度はかなりお得
引用元:https://mobile.nuro.jp/(2020/08/04現在)
データ容量が足りなくなったとき、翌月の容量を先に使うことができる(前借りできる)サービスです。
例えば7GBのプランを使っていて今月の通信容量を使い切ってしまったとき、1GB分を翌月分から使うことができます。
他社の場合、通信が足りなくなったときは追加の容量を購入するのが一般的です。
nuroモバイルでも1GBあたり600円〜900円の容量チャージができますが、前借り機能を使えば、チャージする必要もありません。
追加料金を支払うことなく当月の高速通信を維持することができます。
②パケットギフトを使えばさらにムダがない
引用元:https://mobile.nuro.jp/(2020/08/04現在)
nuroモバイルのユーザー同士で余った通信量を送り合える「パケットギフト」機能があります。
送る側は送る容量を登録して、受け取る側はギフトコードをLINEやメールで受け取ります。
同じ回線(ドコモ、au、ソフトバンク)同士なら家族や知り合いなど、連絡が取れる相手なら誰にでも送ることができます。
家族で送り合えば、余った通信量をムダにせずに使い切れますね。
③ドコモ、au、ソフトバンクの3回線から選べる
nuroモバイルは大手キャリア3回線から好きなものを選べます。
最近は他社の回線のSIMカードでも通信できるようになる、「SIMロック解除」が気軽にできるようになってきました。
なので、回線を選べるメリットは薄れていますが、複雑な手続きをすることなく、今のスマホをそのまま使えるのは、初心者にはありがたいですね。
3種類の回線から選ぶことができる格安SIMは、そこまで多くはありません。
④格安SIMでは珍しい端末買取サービスがある
引用元:https://ssl1.kaimasu.biz/(2020/08/04現在)
nuroモバイルユーザーを対象に、不要になった端末を買い取ってもらえるサービスを行っています。
買い取りはデジタルリユース買い取りサービス「KAIMASU」が行っています。
nuroモバイルユーザーは通常の査定額に3,000円上乗せして買い取ってもらえます。
過去のスマホは残しておいてもあまり使うことはないので、少しでも高く買い取ってもらえるサービスを使えるのはメリットです。
【実際に使った感想】でも結局はnuroモバイルを使ってよかった!デメリットよりもメリットが上回る満足度!
今回、nuroモバイルを使ってみて、結果的にはデメリットよりも受けられるメリットの方が大きかったです。
回線速度については格安SIMにする時点で、ある程度の低下を覚悟していました。
しかし、個人的な使用の中では、そこまでストレスを感じることもありませんでした(主にWi-Fi環境下で使っていたこともありますが)。
これまでの大手キャリアと比較して、料金はかなり安くなりました。
また、前借りとパケットギフトの機能がとても便利で、毎月、無駄なく通信量を消費できます。
「損をしている」ということを感じさせないnuroモバイルは私にとって大きなメリットがある格安SIMでした。
nuroモバイルへの申し込みはキャンペーンを最大限に利用して!よりお得に使おう
これからnuroモバイルを契約する際に使えるキャンペーンを紹介します。
①音声通話付きプランが5ヶ月間半額!!
引用元:https://mobile.nuro.jp/(2020/08/04現在)
nuroモバイル公式では、音声通話SIMの契約のとき、契約月は無料、2〜6ヶ月目は月額料金が半額で利用できる、かなりお得なキャンペーンを行っています。
例えばau回線でLプランを契約したときは、初月は0円、2〜6ヶ月目は、通常3,680円の月額料金が1,840円になります。
半年で計算すると、なんと12,880円もお得になります。
②Home Wi-Fiの利用料金が2,000円割引(販売終了)
引用元:https://mobile.nuro.jp/(2020/08/04現在)
工事不要でコンセントを差すだけで利用できる、据え置き型のWi-Fiルーター「Home Wi-Fi」が36ヶ月間、2,000円引きで利用できます。
- 月額基本料金:4,880円
- 割引:−2,000円
- 端末代金:23,500円
- 月額支払:2,880円〜
3日で10GBの速度制限があること、端末代金が別途かかる点は注意したいところです。
【まとめ】デメリットもあるけど結局はメリットの方が多い!格安SIMならnuroモバイルがおすすめ!
nuroモバイルのメリットとデメリットを紹介してきました。
- 大手キャリアよりも速度は落ちる
- 通信制限にかかることもある
- 短期利用には違約金がある
というデメリットがありましたが、
- 毎月の料金がかなり安くなる
- 前借り機能やパケットギフトで無駄なく使える
といったメリットは自分にはかなり魅力的に感じました。
また、5ヶ月間は半額で使える公式キャンペーンもあり、かなり気軽に乗り換えられる格安SIMです。
これを機会にnuroモバイルの契約を検討してみてはいかがでしょうか?