フリーテルのMVNO事業は、2017年9月に楽天モバイルに事業譲渡されています。当時の楽天モバイルは、現在のMNOであるUN-LIMITプランはスタートしておらず、docomo回線とau回線を間借りするMVNOでした。
FREETELのMVNO事業は、docomo回線で行っていましたので、程なくして楽天モバイルのdocomo回線扱いに統合されるものと思われていました。しかし、回線やシステムをそのまま使う旧FREETEL SIMとして、楽天モバイル内で扱われています。
現在FREETEL契約者は、支払先が楽天モバイルになっていますが、楽天モバイルに乗り換えするにはMNP(番号を持って携帯会社を変わる事)の手続きが必要です。
この記事では、FREETELの解約について見ていきます。(文中の価格は特に表記の無い限り税抜価格です)
この記事の目次
FREETEL解約?それとも乗り換え?
(引用:FREETEL公式サイト 2020/08/13現在)
現在のFREETELブランドは、株式会社マヤシステムによって運営されています。MVNOは楽天モバイルに移行したため、MVNO事業は原則行っていません。
例外的に扱っているSIMは、1日3GBの容量を30日間使い放題のプリペイドSIMで、価格は4,350円です。テレワークにおススメとの表記が有りますが、実質は滞在外国人向けのプリペイドSIMです。
FREETELブランドの端末は、マヤシステムに事業譲渡されていますが、最後に発表されたのは2019年7月のFREETEL P6で、それ以降動きはありません。
FREETEL P6という端末は、ちょっと毛色が変わっています。特徴的なのは「クラウドSIMテクノロジー」です。eSIMとは異なりますが、物理的なSIMを使用しないで通信するシステムです。
主に日本以外で使用する事が前提で、事前に契約しておくと国を跨いでの移動をしたときに特別な手続きなしで、その都度最適なSIMを自動的に読み込んで快適なデータ通信を可能にします。
料金プラン・オプション名の変更
2018年1月15日に、FREETELの通信事業は楽天モバイルへ、ブランドを統合しています。それに伴い、料金プラン・オプション名称が変更されています。
変更前 | 変更後 | |
料金プラン | 「FREETEL SIM 使った分だけ安心プラン」データ専用 | 「使った分だけ安心プラン」データ専用 |
「FREETEL SIM使った分だけ安心プラン」音声通話付 | 「使った分だけ安心プラン」音声通話付 | |
「FREETEL SIM 定額プラン」データ通信専用 | 「定額プラン」データ通信専用 | |
「FREETEL SIM 定額プラン」音声通話付き | 「定額プラン」音声通話付き | |
オプションサービス | FREETELあんしんセキュリティパック | あんしんセキュリティパック |
データ復旧サービス for FREETEL | データ復旧サービス for楽天モバイル(旧FREETEL SIM向け) | |
つながる端末保証 by FREETEL | つながる端末保証 by 楽天モバイル(旧FREETEL SIM向け) | |
FREETELでんわ だれでもカケホーダイ | だれでもカケホーダイ | |
SIM | ニコニコSIM(仮)powered by FREETEL | ニコニコSIM(仮)powered by 楽天モバイル |
YAMADA SIM PLUS powered by FREETEL | YAMADA SIM PLUS powered by 楽天モバイル |
YAMADA SIM PLUS powered by 楽天モバイルは音声通話プランのみ、契約から6ヶ月以内だと違約金が6,000円かかりますが、事実上そのようなユーザーは不在だと思います。MNPの手数料についてもFREETEL SIMに準じます。
ニコニコSIM(仮)powered by 楽天モバイルは、2020年3月31日でサービスの提供が終了しています。2020年4月1日より旧FREETEL SIMプランへ自動移行しています。
2019年10月から解約の違約金が上限1000円に!
2019年8月に政府より、通信料金と端末代金の完全分離型の改正電気通信事業法の第二弾の発表がありました。抜本対策として、解約金を上限1,000円以下にすると示しました。
それを受けて、携帯各社は同年10月1日より従来からある「2年縛り」の違約金を、改めることになったのです。
政府の狙いは、通信会社の乗り換えを阻害する大きな要因である上記部分を無くして「乗り換え」流動化を促し、その結果として高いと言われている日本の携帯電話の料金を下げることです。
では、1,000円の支払いで本当に乗り換えられるようになったのか?という事に関しては、色々とケースが有り、事はそう単純ではありません。
改正によって、解約違約金を撤廃した通信会社も多数あります。MNP転出をする場合には事務手数料として3,000円かかる事が多いです。
また、100万人以下の登録ユーザーしか抱えていない通信会社は、上記法律の適応外です。MVNOでは未だに解約金を設けている会社があるのは、その為です。
FREETELの解約にあたって、「使っただけ安心プラン」・「定額プラン」では利用期間にかかわらず、解約手数料はかかりません。
注意が必要なのは、MNP転出時には、利用期間に応じた手数料がかかるということが現状明記されていることです。具体的には以下の通りです。
契約当月の MNP 転出 15,000 円
契約後 2 ヶ月目の MNP 転出 14,000 円
契約後 3 ヶ月目の MNP 転出 13,000 円
契約後 4 ヶ月目の MNP 転出 12,000 円
契約後 5 ヶ月目の MNP 転出 11,000 円
契約後 6 ヶ月目の MNP 転出 10,000 円
契約後 7 ヶ月目の MNP 転出 9,000 円
契約後 8 ヶ月目の MNP 転出 8,000 円
契約後 9 ヶ月目の MNP 転出 7,000 円
契約後 10 ヶ月目の MNP 転出 6,000 円
契約後 11 ヶ月目の MNP 転出 5,000 円
契約後 12 ヶ月目の MNP 転出 4,000 円
契約後 13 ヶ月目以降の MNP 転出 2,000 円
だた、FREETELは2017年にMVNO事業を楽天モバイルへ売却していて、それでもプラン名が変更されただけで、楽天モバイルに統合されたわけではありません。楽天モバイル内で旧FREETEL SIMとして扱われてきましたから、既存ユーザーの方で契約後13ヶ月を経過していない方は事実上いないと考えられ、MNP転出料は実質2,000円ということになります。解約金は無料です。
また、楽天モバイルUN-LIMITへの乗り換え(MNP)については、MNP転出料が無料になります。
MNPをしないで、単純に解約ということなら費用はかかりません。これは単純に現在使っている電話番号を捨てるということになります。
データ通信プラン契約も、解約手数料は無料です。
FREETELの解約方法
現在、楽天モバイル扱いになっているFREETELですが、楽天モバイルの店舗や、Webでの解約は受け付けていません。解約出来るのはFREETELマイページからの申請のみになります。
①マイページにアクセス
(引用:FREETEL公式サイト 2020/08/13現在)
②解約ボタンを押す
ログイン後に「ご契約状況」内で解約したいSIMの電話番号右にある「解約」ボタンを押してください。
③注意事項を確認
表示された注意事項を確認して、解約申請を進めてください。
④完了
解約申請が完了すると、それまであった「解約」のボタン表示が、「解約キャンセル」ボタンへ変更されます。
解約の際の注意点
解約日に注意
解約の申込は25日締め・月末解約になります。月内のどこで解約手続きをしても、25日までなら解約キャンセルボタンから、解約キャンセルが出来ます。
毎月26日以降の解約は翌月末の解約になり、翌月分の利用料が発生しますのでご注意ください。
SIMは返却が必要
SIMカードは返却が必要です。
○返却先
〒143-0006 東京都大田区平和島3-5-1 B棟2F
「旧FREETEL SIM返却係」
返送料は利用者負担ですが、普通郵便での返却でOKです。返却受け取り済みの連絡はありません。
FREETELからのMNP転出(乗り換え)方法
楽天モバイルは2020年4月から、日本で4番目になるMNOのサービスを開始しています。1からアンテナ設備を日本中に張り巡らす作業は、物理的にも金銭的にも簡単なモノではありません。
楽天モバイルのMVNOサービスは新規受付を終了しています。そんな中で別にある旧FREETELのシステムに注力する事は考えにくく、現在のプランにメリットがあって使っているユーザーも、準備しておくことに越したことはありません。
MNPで電話番号を持って移るなら、MNP手数料が無料になって、300万人まで1年間無料キャンペーンを展開中の楽天モバイルUN-LIMITをオススメします。
現在、楽天モバイル扱いになっているFREETELですが、楽天モバイルの店舗や、WebでのMNPは受け付けていません。MNP出来るのはFREETELマイページからの申請のみになります。
①マイページにアクセス
(引用:FREETEL公式サイト 2020/08/13現在)
②お問い合わせからMNP予約番号の発行
マイページログイン後、「お問い合わせ」>「楽天モバイル(旧FREETEL SIM)」>「MNP予約番号の発行」
③再度ログイン
再度ログインして、SIMの電話番号を選択。注意事項を確認後に、確認画面へ進む。
④発行ボタンを押す
内容を確認後、発行ボタンを押して完了です。
発行ボタンを押した後、15分以内に登録してあるメールアドレスへMNP予約番号が送られてきます。
他社へのMNP転出が完了した時点で、FREETELは自動的に解約になります。
MNP転出の際の注意点
解約日に注意
解約の申込は25日締め・月末解約になります。月内のどこで解約手続きをしても、25日までなら解約キャンセルボタンから、解約キャンセルが出来ます。
毎月26日以降の解約は翌月末の解約になり、翌月分の利用料が発生しますのでご注意ください。
SIMは返却が必要
SIMカードは返却が必要です。
○返却先
〒143-0006 東京都大田区平和島3-5-1 B棟2F
「旧FREETEL SIM返却係」
返送料は利用者負担ですが、普通郵便での返却でOKです。返却受け取り済みの連絡はありません。
MNP手数料は前述の通り期間によってかかる記述がありますが、事実上は2,000円で、楽天モバイルUN-LIMITへの転出の場合MNP手数料はかかりません。
FREETELを解約もしくはMNP転出する際の違約金は?
①データ通信のみSIMでは違約金はかからない
「使った分だけ安心プラン」および「定額プラン」は解約では違約金はかかりません。
②音声通話プランは契約後13ヶ月以内の利用期間前だと違約金はかからないが、MNP手数料が利用期間によりかかります
「使った分だけ安心プラン」および「定額プラン」は解約では違約金はかかりません。
MNP手数料が期間で変わる具体的な金額は、前述の通りですが、実質2,000円です。楽天モバイルUN-LIMITへのMNPならMNP手数料も無料になります。
③スマートコミコミ+を3年以内で解約する場合の残債
スマートコミコミ+というプランがありました。スマホ本体代+主なSNS通信料無料+10分かけ放題+1年以上の使用で機種変出来るという内容で、月々1,999円からという月額料金は、初めて格安スマホを使いたい方にとって、一見魅力的なプランでした。
しかし、このプランがFREETEL破綻の引き金になったことも事実です。
簡単に説明すると、3年縛りがあり端末代を計算すると通常購入の軽く2倍から4倍あたりになり、3年以内に解約すると高額な端末代金の残金が請求されるプランでした。
あまりにユーザーに不誠実だということで、叩かれる結果になったのです。
端末の交換サービスも新規受付も2017年12月4日で終了しています。現在2020年8月ですから、今年の12月で3年が経過する事になります。現在契約している方は、3年以内の解約・MNPをすると端末代残債が一括請求されますので、契約時期から3年が経過してからの解約をおすすめします。
FREETEL解約・MNP時の注意点・ポイント
※ここにライティング
①スマートコミコミ+は解約時期に注意
上記にも書きましたが、もしスマートコミコミ+の契約中で3年以内なら、端末代の残債が一括で請求されます。その範疇に入る契約者は少ないと思いますが、注意が必要です。
②25日の締め日に注意
解約・MNPは毎月25日までに手続きをしないと、翌月分まで請求されます。
③楽天モバイル店舗では扱いなし
現在楽天モバイルがサービス提供するFREETELですが、解約・MNPはFREETELマイページからのみ手続きが出来ます。
【まとめ】FREETELを解約orMNPする時は条件や違約金を要チェック!解約やMNP自体は簡単です
楽天モバイルが、FREETELのMVNO事業を引き受けたのは、救済の意味合いよりも、MNOを勝ち取るために契約者数を増やした感があります。
楽天モバイルMVNOサービスの新規受付は終了していますし、MNOのサービスを始めた今となっては、旧FREETELの回線に力を入れる道理がありません。その為、社内でも別扱い状態が継続しています。
現状のFREETELプランを満足してお使いの方には残念ですが、いつかは廃止される未来があるかもしれない事を、気に留めておきましょう。
FREETEL解約・MNPに違約金は現実的にありませんし、MNP手数料も実質2,000円で手続きも簡単です。
楽天モバイルUN-LIMITへの乗り換えならMNP手数料も無料で、300万人までは月額基本料2,980円も1年間無料なのでオススメします。