格安スマホは、回線を大手キャリアから間借りしているMVNOです。格安スマホの実際の通信速度に関して、「大手キャリアよりも速度が遅くなるのでは」と疑問に思う方もいるかもしれません。
毎月のスマホ代が安くなっても、動画やSNSなど自分がよく使うアプリの動作が遅くなってしまったら困りますよね。
スマホの速度は常に一定ではなく、時間帯などによって変わります。格安スマホのブランドによっても速度は異なるのです。
そこで今回は、DTI SIMの実際の速度を計測してみました。この記事では、DTI SIMの速度や口コミ、速度が遅いときの対策などについて解説していきます。(文中の価格は特に表記の無い限り税抜きです)
この記事の目次
DTI SIMの速度の大前提
DTI SIMは、株式会社ドリーム・トレイン・インターネットが運営するMVNO(格安SIM)サービスです。
DTI SIMを技術支援しているMVNEは、親会社のフリービットが担っています。MVNEとは、大手キャリアから回線の卸受けをノウハウ含めて提供する企業です。
フリービットは、自社グループ以外にMVNEとして他社のMVNOに関わっています。
グループ内でMVNEを擁するDTI SIMは、通信会社としてノウハウがあり、MVNOの創生期から積み上げてきた確かな歴史があります。
大手3大キャリアより速度は遅い
インターネットの通信速度は「bps」という単位で表されます。値が大きいほど高速です。「bps」とは「Bit per second」の略で、1秒間に何bit(ビット)のデータを転送出来るかを表したものです。
単位としては
「1,000bps」=「1Kbps(キロビーピーエス)」
「1,000Kbps」=「1Mbps(メガビーピーエス)」
ということになります。
必要なスピード
DTI SIMを含めて、キャリアが発表する最大通信速度は理論上の数値です。使う端末の性能や、電波の受信状態・距離などで様々な影響を受けます。
実際にスマートフォンを使う場合に、ストレス無くサクサク動くと言われる快適なスピードは5Mbps~30Mbpsと言われています。
数値の幅が結構あるのは、使う用途で違ってくるからです。
・メールやLINE 快適な速度は128kbps~1Mbps
・ウェブ閲覧 快適な速度は1Mbps~10Mbps(テキスト中心か?写真中心か?)
・動画閲覧 快適な速度は5Mbps~20Mbps(解像度による)
上記のスピードが無いと使えないわけではなく、サクサク快適に使えるスピードが上記の数値ということです。
混み合う時間は遅くなる
ネット回線を道路のようなものと考えると解りやすいです。沢山の車が同時に路上に出れば、当然渋滞して速度は出せません。
これは自社回線を持つキャリア(MNO)でも起こることですが、回線の一部を間借りしている格安SIM(MVNO)では、より一層顕著に出ます。
通信量を超えると低速になる
DTI SIMでは、2018年2月まであった3日間の通信制限を2018年3月1日に撤廃しています。
契約した容量を使い切ると、上り下り最大200Kbpsに制限されます。
ただし、通信の制御という制限は残しています。
ネットワークへの過大な負荷が生じるのを防ぐため、一度に大量のデータを送受する通信が一定期間継続された場合、通信速度や通信量を制限(※)させていただくことがあります。また、通信が著しく輻輳(ふくそう)するときは、通信時間または特定の地域の通信の利用を制限することがあります。通信時間が一定時間を超えるとき、またはその通信容量が一定容量を超えるときは、その通信を切断することがあります。
平均的な利用を著しく上回る大量の通信を継続して行い、当社または第三者のネットワークに過大な負荷を与えている会員の通信を制御または帯域を制限(※)する場合があります。
例外的な例ですから、通常の使用で気にする必要は無いと思われます。
通信速度の速い/遅いってなに?おさらいポイント
通信速度が速い・遅いの数値的なことは前述で説明したとおりです。決められた時間内に、どれだけのデータ量をやりとり出来るか?ということです。
ダウンロードやアップロードという言葉を聞いたこと、ありますよね?
上り速度とは
アップロードがこれです。写真をInstagramに上げたり、メールやLINEを送ったりする場合の快適さも「上りスピード」が関わってきます。使う頻度としては、下りよりも遙かに少ないです。
下り速度とは
ネット回線のスピードで重要なのは、下り速度です。
ネットの閲覧・アプリのダウンロード・動画やストリーミング再生も下りのスピードが関わってきます。
使う頻度も圧倒的に下りの方が多いです。
DTI SIM速度結果!
ここでは、DTI SIMの回線別通信速度のデータについて紹介します。
測定日:2020/07/24-2020/07/30
測定回線:DTI SIM docomo回線
測定サイト:格安SIMの通信計測
朝(8:00〜11:00)の速度
(引用:格安SIMの通信計測サイト 2020/07/30現在)
これはかなり優秀な数値です。朝の混み合う時間帯に最低の数値でも6Mbps以上出ています。MVNOのこの時間帯数値としては驚異的とも言えます。
昼(12:00〜15:00)の速度
(引用:格安SIMの通信計測サイト 2020/07/30現在)
この時間帯におけるMVNOのスピード低下は、ある意味宿命とも言えるものです。
30日の木曜日のみMVNO他社並の速度に落ちていますが、他の日については最低でも5Mbps以上出ています。この数値も驚異的と言って良いレベルです。
夕方(16:00〜19:00)の速度
(引用:格安SIMの通信計測サイト 2020/07/30現在)
帰宅の時間帯は、通常のMVNOでは速度の落ち込む時間帯です。DTI SIMはこの時間帯でも実用的な速度を維持しています。
夜(20:00〜24:00)の速度
(引用:格安SIMの通信計測サイト 2020/07/30現在)
この時間帯も含めて、どの時間帯も安定して速度が出ています。
測定結果のまとめ
DTI SIMが公式に発表している最大通信速度は上り50Mbps、下り370Mbpsです。これはあくまでベストエフォートです。
実際にこのような数値が出ることはありませんが、一日を通して安定した速度が出ています。これなら安心して乗り換えられそうです。
DTI SIMの通信速度の口コミ
前項で紹介した速度データはなかなかのモノでしたが、場所やエリアによっても差が出ることは大いにあります。DTI SIMの速度に関する口コミを集めてみました。
回線の口コミ
・遅すぎて話になりません。一番スマホを使いたい、通勤中の電車内、お昼休みのご飯中などは全く使い物になりません( 投稿日:2020年5月27日 価格comより)
・少しだけ今までより遅い感じがするが、動画を視聴するとかでなければ十分(投稿日:2019年8月15日 価格comより)
・繋がりにくいと思ったことはないし、速度も遅いと思ったことはない。(投稿日:2019年6月24日 価格comより)
・今年の4月辺りまで速度は良かったが、以降は速度が格段に遅くなり、スマホでのネットの閲覧、line、Twitterは問題なく開くが、テジリングを利用してのゲームアプリの利用はアプリが、開かないほど遅く、不満を抱いた。(投稿日:2018年11月11日 価格comより)
・遅いかなあと思う時があるけど気にしない。(投稿日:2018年9月20日 価格comより)
・つながりにくいこともなく、サクサク使えていた。(投稿日:2018年8月26日 価格comより)
・問題なくつながる。値段にしては速度もまずまず。最近品質が安定して来たように感じる。(投稿日:2018年7月11日 価格comより)
・一応ナビを使用中の通信速度はまぁ我慢できるレベルです。
が時間帯によっては、地図は表示されず〇自位置だけの表示がたまに
ありちょっとそこは不満です。通信速度はかなり遅いですね。動画に関して、私の推測ですがyoutubeだけはDtiのサーバーでページの圧縮を行っている? からかyoutubeはFullHDでもある程度再生可能です。ただYoutubeも時間帯でダメな時は全くダメに。それ以外の動画配信サイトは全くダメです。バーが全く動きません。(投稿日:2018年5月30日 価格comより)・たまに遅い時があるけれど、早いときは速いから問題無し(投稿日:2018年4月13日 価格comより)
・日中~夜は、動画再生がなかなか始まらない、途中で頻繁に止まる等、ほとんど使えない。Dmmモバイルでは、こういった不具合は全く無かった。全く使い物にならないので、外で動画再生を中心に使われる方は、絶対にやめたほうがいい。(投稿日:2018年4月9日 価格comより)
・地下鉄にでも乗らない限り、通信ができなくなることはありません。通信速度は、場所を色々と変えても、公式で出ている 370 Mbps に届いたことはありません。むしろ、最大で、その 13 % (48.40 Mbps) までしか出たことがありません。Android のアプリ「ドコモスピードテスト」で、近辺の 2 つの市の 42 ヶ所で測定してみました。
測定地点の半径: 2110.58 ± 1765.62 m
下りの速度: 25.51 ± 12.36 Mbps
上りの速度: 13.96 ± 12.83 Mbps(投稿日:2017年4月30日 価格comより)
DTI SIMの速度が遅いと感じたときの5つの対策
DTI SIMは、docomo回線から間借りしてサービスを提供するMVNO(格安SIM)です。3大キャリアと比較すれば、インフラの容量に限りがあります。そのため、多くの人が同時に使う時間帯に速度が低下する事は、ある程度仕方がありません。
しかし、上記の最新速度データを見ても明らかなように、通常のMVNOでは速度が落ちやすいお昼休みの時間帯も含めて、一日を通して実用的なスピードを維持しています。
遅い時には、以下を確認してみることをお勧めいたします。
再起動してみる
電子機器全般に言えますが、ずっと起動状態継続だと不具合が生じることがあります。
再起動することで電波を掴み直して改善することがあります。
場所を移動する・時間帯を変える
電波が届きにくい場所では速度が低下します。可能な範囲で場所を移動する・接続時間帯を変えるのは効果的です。
Wi-Fiとセットで使用する
Wi-Fiが使える場所では、Wi-Fiを使った方が速い事も多いです。公衆スポットなどでは遅い事も多々ありますが・・・。
使用量を確認する
MyDTIで、データの使用量が確認出来ます。
契約容量を超過していませんか?容量を超過後は、速度に制限がかかります。同ページから、容量の追加やプラン変更も可能です。
制限解除の判定は、深夜〜朝方に実施します。
MyDTIでできることを知りたい方は、ぜひこちらの記事もチェックしてみてください。
DTI SIMの速度でよくある質問
DTI SIMで速度に関するFAQをまとめてみました。
質問1 通信速度はどれくらいですか?
通信速度は、受信で最大速度370Mbps、送信で最大速度50Mbpsとなっております。
受信時最大370Mbpsは一部地区に限ります。対応エリアの詳細については「サービスエリア検索」よりご確認ください。
※通信速度はベストエフォートであり、最大速度を実効速度として保障するものではございません。
質問2 Xi®網、FOMA®網で輻輳する可能性はありますか?
ネットワークの混雑状況により輻輳する可能性があります。
その場合、お時間を空けてお試しいだだきますようお願いいたします。
質問3 最低限の帯域保証というのはないのでしょうか?
帯域保証はございませんので、ご了承ください。
まとめ
DTI SIMを擁するフリービットグループには、長年培われてきた確かな技術力があります。速度の改善についても、日々改善している印象があります。
docomoを契約中で大容量プランが必要なに方は、DTI SIM「毎日1.4ギガ使い切り」プランがおすすめです。毎日1.4GBということは1.4GB×30日とすると最大で42GBになります。
大容量が使えてデータのみのプランで月額2200円・音声通話機能付きプランで月額2900円です。
安定した速度で、安価な運用が出来るDTI SIMをこの機会に検討してみてはいかがでしょうか?