大手キャリアから格安SIMサービスへ乗り換える際、「通信速度が心配」と思う方も多いのではないでしょうか。
格安SIMの通信速度は大手キャリアに比べて遅い。
格安SIMでは安定した動画再生が難しい…等といった噂を耳にする事があります。
しかし、一口に格安SIMと言っても、必ずしも大手キャリアよりも遅い訳ではありません。
サブブランド系は、料金は他社格安SIMと同等でありながら、通信速度は大手キャリアと遜色ない常時高速通信を提供しています。ですが、通信が集中するピーク時には、実用性を逸する程に速度が低下する事業者も存在するのが現実です。
今回は、格安SIMサービスの中からb-mobileの利用を検討している方向けに、既存ユーザーさんの口コミと、筆者が計測した実効速度のデータを交えながら、果たしてb-mobileの速度は速いのか・遅いのかを徹底解説したいと思います。
この記事の目次
格安SIMサービスの通信速度の大前提
b-mobileに限らず、格安SIMの通信速度についてはサービスの成り立ちや仕組み上、大手キャリアと同じ速度が出るということは残念ながらありません。
格安SIMは、大手キャリアの通信網を借りてサービス展開をしています。同等の通信を割安にして提供するサービスではないからです。
そんな格安SIMサービスを利用する際には、以下の点について特に注意して検討するとよいでしょう。
大手キャリアより速度は遅い
格安SIMは、その名の通り「格安」な料金でモバイル通信を提供しています。格安SIMが安い料金を実現できるのは、自社で通信網を保有せずに大手キャリアの回線を借りているからです。
つまり格安SIMサービスは、莫大な費用がかかる自社通信網の敷設・保有・管理・メンテナンス等を行わず、回線保有にかかる経費を削減する事で格安料金を実現しています。
このため、自社回線の全てを自由に使える大手キャリア(NTTドコモ・au・SoftBank)と同等の通信速度を実現するのは、事業の構造上難しいと言えます(※)。
※ もちろん、格安SIMでもやろうと思えば大手キャリア同等の通信速度を実現する事は可能です。
しかし大手キャリアに料金を支払って回線を借りている格安SIMサービスが、採算度外視で大量の回線を借りてしまっては大赤字になって事業として成り立たなくなってしまいます。言い換えれば、格安SIMサービスは大手キャリアより通信速度が遅いからこそ、格安料金で利用できるという側面もあるのです。
混み合う時間は遅くなる
大手キャリアから通信回線を借りるためには、高額な料金(接続料)を支払う必要があります。そのため、事業を赤字にしないためには借り受ける回線の量にも限りがあります。
格安SIMサービスでは、平均的な利用量を基にして帯域(回線)を借り受けています。それ故に、どうしても利用が集中する時間帯にはデータ量をさばき切れずに通信速度が低下してしまうのです。
大手キャリアの場合、自社回線を自由に利用できるため、通信の利用が集中したからと言って時間帯によって通信速度が低下するような事は滅多にありません。しかし、格安SIMサービスは大手キャリアの回線を借りているため、どうしても利用が集中する時間帯には速度低下を起こしてしまいます。
速度低下を起こしやすい時間帯は、以下の時間帯です。
- 平日の朝夕の時間帯 … 朝7時~8時台、夕方17時~18時台
- 平日の昼休み時間帯 … 昼12時台
- 平日の夜間の時間帯 … 夜19時~21時台
7~8時台、17~18時台は、社会人・学生の通勤通学の時間帯に当たるため、駅やバスターミナル周辺での速度低下が顕著です。
昼12時台は1日の中で最も利用が集中し速度低下を起こしやすい時間帯です。この時間帯に目安の1Mbps(※)を上回るか、下回るかで、その通信サービスの実力が分かるとも言われている格安SIMにとっては最も厳しい時間帯です。
※ 格安SIMサービスの通信速度を判断する際に、これより遅いと快適な利用は難しいとされている「基準」の速度があり、それが1Mbpsです。1Mbpsを大きく割り込んだ0.5Mbps程度の速度ではWEB閲覧は厳しいと言われています。
夜間19~21時台は、多くのユーザーが自宅で寛ぐ時間帯である事から、動画視聴・音楽視聴などのエンタメ系コンテンツを中心に、メールやSNSも活発で、データ通信が集中する時間帯です。
通信量を超えると低速になる
格安SIM各社の料金プランは「固定課金制」といって、支払う料金によって月間に使えるデータ通信量料の最大値が決められています。
例えば、3GBプランで定められた料金を支払うことで、月間に最大3GBまでの高速通信を利用でき、これを超過した場合には速度制限が適用され、高速通信を利用できなくなります(多くの格安SIMサービスで200kbpsに制限されます)。
しかし、「従量課金制」を採用するb-mobileは最大15GBを超過しなければ速度制限は適用されません。
従量課金制とは、データ容量ごとに料金が固定されておらず、最大15GBまで1GB刻みで自由に使用することができ、使った分だけの所定の料金を支払う料金体系です(従量課金制の詳細は後述します)。
通信速度の速い/遅いってなに?おさらいポイント
スマホに関して、よく「通信速度が速い」「通信速度が遅い」という声を耳にします。
また、「通信速度は気にしない、速くなくていい」「通信速度にはこだわる、速くなくちゃダメ」といった話しも聞きます。
本項では、通信速度の速い・遅いはどう判断するのか。速いと何のメリットがあって、遅いとどんなデメリットがあるのかを解説します。
上り(のぼり)速度とは
スマホ側からサーバーにデータを送信する際のデータの動きを「上り」と言い、「アップロード」「送信」といった言葉で表されます。
メールやSNSのメッセージを送信する、友達に写真を送る、インスタグラムに写真をアップする等のデータの送信が「上り」のデータの動きであり、そのデータ通信の際の速さを「上り速度」といいます。
上り速度が遅いと、メッセージがなかなか送信できない、写真の送信に時間がかかる、画像のアップロードがタイムアウトになる等のデメリットが生じます。
概して、利用の集中で速度低下を起こすのは「下り速度」に顕著です。
下り(くだり)速度とは
動画を見る際には、サーバーから動画データがスマホに向けて流れていて、そのデータを「ダウンロード」や「受信」する事で動画を閲覧する事ができます。
この「ダウンロード」や「受信」といったデータの流れを「下り」と表現します。
サーバーからスマホに向けて、「ダウンロード」や「受信」する際の通信速度を「下り速度」と言います。スマホを利用する際のデータの動きの大部分は「ダウンロード」や「受信」ですので、下り速度でどれ程の速度が出せるかを重視する訳です。
メリットとしては、下り速度が速いとWEBの閲覧時も時間がかからず、サクッとページが表示されたり、動画ストリーミングがスムーズに再生されたりする等のメリット(※)があります。
反対に下り速度が遅いと、WEBページがなかなか表示されなかったり、友達から贈られた写真のダウンロードに時間がかかる、動画再生が途中で止まってしまう等のデメリットが生じます。
※ 速すぎる下り速度の弊害
速い下り速度は、WEBページや画像の表示がスムーズである事がメリットである反面、はじめから次ページへ移動する事が分かっている場合などに、次ページへのリンクをタップする間に不必要な画像や広告まで全てをダウンロードし終えてしまうため、あまり速くない通信速度よりも、余計にデータ容量を消費してしまう…という理屈も成り立ちます。
実際、筆者の経験でもあまりに高速な通信サービスでは月間のデータ容量がどんどん減ってしまうように感じた事がありましたが、実証実験を経ている訳ではないので、あくまで理屈と感覚を基にした「噂話」として参考までに留めてください。
通信速度のベストエフォートとは
通信速度は常に一定ではありません。
同じSIMであっても、場所や環境、時間帯、利用端末等によって速い・遅いが影響されます。
通信回線の提供者は、こうした様々な要因に影響を受ける通信の速度に関する表現として、「ベストエフォート型サービス」という言い方をします。
ベストエフォートとは、日本語に直訳すると「最大限の努力」という意味で、つまり、「速い通信速度を提供できるように最大限の努力はするけれど、様々な要因で遅くなってしまう場合もあるので、その点については予め納得してください」という意味で使われています。
b-mobileの通信速度を実際に調べた実効速度
本項では、筆者が実際に通信速度を計測した、b-mobileの実効速度についてレポートします。
前項でも述べたように、通信速度に関しては様々な要因に影響され、一定の速度を提供するものではありません。このため、b-mobileの通信速度を判断する目安にはなっても、ここに表記された速度が保証されている訳ではない点を予めご了承の上ご覧ください。
NTTドコモ回線通信速度測定1回目
測定日:2020/05/28 07:31
測定場所:神奈川県川崎市高津区 屋内
測定端末:iPhone 11
測定回線:NTTドコモ
測定ツール:Googleスピードテスト
下り速度:18.9Mbps
上り速度:4.63Mbps
NTTドコモ回線通信速度測定2回目
測定日:2020/05/28 12:35
測定場所:神奈川県川崎市高津区 屋外
測定端末:iPhone 11
測定回線:NTTドコモ
測定ツール:Googleスピードテスト
下り速度:17.6Mbps
上り速度:28.9Mbps
NTTドコモ回線通信速度測定3回目
測定日: 2020/05/28 18:10
測定場所:神奈川県川崎市高津区 屋内
測定端末:iPhone 11
測定回線:NTTドコモ
測定ツール:Googleスピードテスト
下り速度:26.0Mbps
上り速度:4.48Mbps
NTTドコモ回線通信速度測定4回目
測定日: 2020/05/28 20:26
測定場所:神奈川県川崎市高津区 屋内
測定端末:iPhone 11
測定回線:NTTドコモ
測定ツール:Googleスピードテスト
下り速度:4.54Mbps
上り速度:1.67Mbps
NTTドコモ回線測定結果のまとめ
b-mobileのNTTドコモ回線の通信速度を計測したところ、夜間20時台を除く3回のピーク時間帯でも充分に高速な通信速度が得られました。
20Mbps前後の速度が出ていれば、全てのコンテンツでサクサクと動作し快適に利用できるはずです。
特に、昼12時台の計測値「下り:17.6Mbps」は、格安SIMサービスとしてはかなり頑張っていると言えるでしょう。
昼12時台に10Mbpsを下回らない格安SIMサービスは珍しいので、貴重なデータです。
夜間20時台はGoogleスピードテストでは「遅い」の判定ですが、格安SIMサービスとしては充分に実用的な速度と言えます。
メールやSNSは問題なく、WEBもストレスなく閲覧できる速度です。動画視聴においても、最高画質にしない限りストリーミングが途中で途切れることなく視聴できる速度です。
SoftBank回線通信速度測定1回目
測定日: 2020/05/28 09:21
測定場所:神奈川県川崎市高津区 屋内
測定端末:iPhone XS
測定回線:SoftBank
測定ツール:Googleスピードテスト
下り速度:37.6Mbps
上り速度:6.63Mbps
SoftBank回線通信速度測定2回目
測定日: 2020/05/28 12:25
測定場所:神奈川県川崎市高津区 屋外
測定端末:iPhone XS
測定回線:SoftBank
測定ツール:Googleスピードテスト
下り速度: 2.12Mbps
上り速度: 8.79Mbps
SoftBank回線通信速度測定3回目
測定日: 2020/05/28 18:09
測定場所:神奈川県川崎市高津区 屋内
測定端末:iPhone XS
測定回線:SoftBank
測定ツール:Googleスピードテスト
下り速度: 22.0Mbps
上り速度: 7.72Mbps
SoftBank回線通信速度測定4回目
測定日: 2020/05/28 20:27
測定場所:神奈川県川崎市高津区 屋内
測定端末:iPhone XS
測定回線:SoftBank
測定ツール:Googleスピードテスト
下り速度: 21.6Mbps
上り速度: 2.04Mbps
SoftBank回線測定結果のまとめ
昼12時台を除いて、3回の計測において20Mbps超という格安SIMとしては特筆すべき高速通信を記録しました。
これだけの速度が出ていれば、ほとんど全てのコンテンツでストレスのない高速通信が実現できるはずです。
ただ昼12時台の速度低下が小さくありません。
しかし、格安SIMサービスにおける「2Mbps」は決して遅い速度ではありません。実用速度の目安1Mbpsにさえ届かないSIMが多い中、2Mbpsを維持したのは立派です。
2Mbpsでは、さすがに動画をサクサク…という訳にはいきませんし、WEB閲覧でも画像の多いサイト等では表示に若干時間がかかる場合がありますが、それでも充分に実用速度と言って良いと思います。
格安SIMサービスにおける通信速度の捉え方
今回使用している「Googleスピードテスト」は、PCインターネットを想定していると見られます。
測定結果の文面では、「このインターネット接続では、同時に複数のデバイスのHD動画のストリーミングを処理できます」とありますが、これはルータなどで複数端末が通信する事を意味していると考えられるためです。
スマホでは、1枚のSIMから複数端末が接続して、同時に動画再生をするような使用方法は一般的ではありません。
従って、速度に関する「速い」「遅い」の評価も、モバイル通信のそれとは若干ズレがあるように感じます。
一般的なモバイル通信の下り速度の目安は以下の通りです。
- 1Mbps … 実用速度の下限目安です。これより遅い場合には通常の利用に支障をきたす可能性があります。
- 1~3Mbps … WEB閲覧を含め、日常の利用でも大きなストレスなく利用できる実用速度と言えます。
- 5~10Mbps … 通信速度が遅い格安SIMサービスで、この速度が出ていれば快適に利用できます。
- 10Mbps超 … 快適な高速通信と言えます。格安SIMサービスでの10Mbps越えはかなり速いSIMと言えます。
この目安に従えば、b-mobileの通信速度は、最も速度低下が起こりやすい昼12時台でも1Mbpsを割込むことなく実用速度を維持しています。その他の時間帯では、充分に快適な通信速度を提供していると言えます。
b-mobileの通信速度の口コミ
それでは、すでに利用しているユーザーはb-mobileの通信速度についてどのように感じているのでしょうか?
- docomo回線のおかげで繋がりやすさは問題ないですし、特に遅いと感じたこともないですね
- キャリアSIMと変わらない速度でまったく問題なし
- ソフトバンクの頃と比べても速度、繋がりやすさは変わらないです。変わっていたとしても全く気にならない程度でした
- スピードテスト結果は平均700~900kbps(最大900~1200)くらいです
動画や漫画サイトなど、重くても1ページを長く見るコンテンツは、最初の読み込みで待たされますが意外とストレスありません - 時間帯によって速度がかなりばらつく。当然お昼は最低である
- この価格なのでしょうがないですね。YOUTUBEの閲覧は無理です
引用元:https://kakaku.com/mobile_data/sim/report/?si_companycd=58
少々厳しい評価も散見されますが、特に大きな不満なく利用しているユーザーが多いようです。
厳しい意見の多くは、YOUTUBE等の動画がサクサク見られないというものですが、それは、b-mobileに限らず格安SIMサービスが苦手な分野と言えます。
もう一度強調しておきますが、格安SIMは大手キャリアと同等レベルのサービスを、割安にして提供している訳ではないと言う事です。
通信速度は概して遅いですし、ピーク時の速度低下も顕著です。サポートも弱いですし、iPhoneもラインナップにありませんが、そうしたネガティブな要素全てが、利用料金を割安にするために切捨てられているサービスだと認識してください。
動画をサクサク見たい、時間無関係に常時高速で通信したい…という方は、大手キャリアあるいはサブブランド系サービスを選ぶべきで、料金の安さと、通信品質・速度・サービスレベルは両立しないものと考えましょう。
通信速度が遅いと感じたときの対策
通信速度が遅いと感じた際に、ユーザーが取れる対応策はあるのでしょうか。
モバイル通信は概して通信速度は遅いものですし、ピーク時間帯には利用者が集中する事で通信速度の低下を招く可能性があります。
通信速度が遅いと感じる時には、回線工事・基地局工事などのメンテナンスが行われていない限り、利用者が集中しているための速度低下であるケースがほとんどです。
そのような場合に、ユーザーが取れる対策はほとんどないと言えますが、少ない可能性として以下のような方法で改善する場合があります。
以下は、b-mobileに限らずモバイル通信全般に当てはまります。
モバイル通信を一旦切断して再接続してみる
たまたま捕まえているアンテナが利用者が集中している場合があり、「機内モードのON/OFF」「モバイル通信のOFF/OF」によって再接続すると通信が改善されるケースがあります。
再接続する事で、利用者が集中している基地局から、回線が混雑していない他の基地局へ移る事で通信速度の改善が見られる場合があります。
異なる基地局に切り替わる事で改善する場合がある反面、さらに悪化してしまうケースもありますので、再接続すれば必ず改善するとは言い切れません。
通信速度が低速になっていないか確認する
月間のデータ容量を使い切った場合には速度制限を受けますし、低速モードを提供しているMVNOでは低速モードに設定していると高速通信はできません。
データ容量の残量や速度切替えを確認し、必要なら容量の追加購入や速度の切換えによって、通信速度が回復する場合があります(容量追加購入には別途費用がかかります)。
スマホ自体の動作が重く遅くなっている可能性を疑ってみる
もしかすると、遅いのは通信ではなくスマホの動作が重くなっているせいかもしれません。
スマホの動作速度の改善にはまず「再起動」をしてみましょう(再起動の方法はスマホ端末によって異なるため、機種に応じた方法で再起動してください)。
再起動しても改善が見られない場合には、以下の対応を行う事でスマホ自体の動作速度を改善できる場合があります。
- アプリのバックグラウンドでの動作・更新を止める
- キャッシュをクリアする
- 写真・動画・音楽ファイル・メール・SNSトーク履歴など、保存しているものが多すぎるケースがあります。不必要なデータは削除しましょう
しかし、スマホの動作改善がそのまま通信速度の改善に繋がる訳ではありませんので、あくまでも1つの対応方法として試みてください。
時間を置く、場所を変える、Wi-Fiに接続する
上記を試しても通信が改善しない場合は、最終的にはモバイル通信そのものをあきらめてWi-Fiに接続するのが、最も確実で手っ取り早い対処法です。
Wi-Fi環境がない場合には、少し時間を置いたり場所を変えたりする程度しか対策はありません。
とは言え、実はモバイル通信は刻々と条件が変化するので、数分後にアクセスすると高速で通信ができる事もあるので「時間を置く」というのは、意外に有効な手立てである事を覚えておいてください。
また、その時に接続しているアンテナ・基地局の場所によっては、部屋を移動するだけで改善されたり、屋外に出ると何事もなく通信可能だったりするので、場所の移動も対処法の1つと言えるでしょう。
b-mobileの通信速度についてのよくある質問
本項では、b-mobileの通信速度関連の質問についてお答えしたいと思います。
ドコモ回線とSoftBank回線ではどちらが速いの?
前述のように、通信は様々な要因に影響を受けやすく刻々と状況が変化します。ある場面ではドコモの方が早い場合もありますし、またある場面ではSoftBank回線の方が速い場合もありますので、一概にどちらかが速いとは断言できません。
ただ、筆者の長年ドコモ回線・SoftBank回線の両方を使ってきた経験則として言えば、SoftBank回線サービスの提供開始当時は圧倒的にSoftBank回線の方が速い時期がありました。SoftBank回線できちんとした品質・速度を提供するようになって以降、ドコモ回線もどんどん品質が向上してきています。
今では、ピーク時の速度は若干ドコモの方が速いかな?と感じる事が多くなっていますが、反面、ピーク時以外の最高速はSoftbankの方が速い印象もあります。
また、エリア的には、地方などへ出かけた際にドコモの方が若干利用可能エリアが広い印象があります。
b-mobileの低速モードの速度は?
b-mobileでは、いわゆる低速モードの提供はありません。
b-mobileは従量課金制を採用しているため、データ容量の使い切りによる速度制限も、最大15GBまでありません。
b-mobileで最大15GBを使い切って速度制限を受けた際の通信速度は、最大200kbpsです。
また、最大容量15GBを超過して低速度制限を受けている場合に、当日を含む3日間の通信量が300万パケット(360MB)を超える場合にはさらなる速度制限を受ける可能性があります。
b-mobileではテザリングは可能ですか?月額費用はいくらですか?
b-mobileでは、NTTドコモ回線・Softbank回線いずれでもテザリングを自由に利用する事ができます。
テザリングを利用する際には、月額利用料などのコストは一切かかりません。
ただし、テザリングを通じて他の端末で利用したデータ量は、契約プランの容量を消費します。
b-mobileのテザリングについてのさらに詳しい解説は、こちらからご覧いただけますよ。
地味な存在だがb-mobileは意外に実力派
ここまで、b-mobileの通信速度について見てきましたが、b-mobileって意外に実力派…と感じたのではないでしょうか。
1日を4つに分け、ピーク時間帯を狙って通信速度の実測を行いましたが、正直言って想定よりも速い計測値で私自身が驚いている部分があります。
コロナ禍で、モバイル通信の利用量も減少傾向にあるそうなのでその影響かもしれませんが、格安SIMの全てが昼12時台に1Mbpsを割らないとは思えませんので、参考にはなるものと思います。
この安定した通信速度で、従量課金制でプラン料金もかなり割安感が強いb-mobileを、次の乗換え候補に加えてみてはいかがでしょうか。