世界初のMVNOを謳う日本通信が提供する格安SIM「bモバイル」。格安SIMが一般的になる前からサービスを行ってきた老舗企業です。
bモバイルはデータ通信を使った分だけ支払う「990 JUST FIT SIM(音声通話SIM)」と「190 PAD SIM(データ通信専用SIM)」を提供しています。
どちらのSIMカードもドコモ回線とソフトバンク回線に対応しており、申込時に好きな回線を選べます。しかし、どちらの回線を選んだらいいのか迷ってしまう人もいるかもしれません。
そこで、この記事ではbモバイルで使えるドコモ回線、ソフトバンク回線について、プランやメリット・デメリットを解説します。
最後まで読めばどちらの回線を選ぶべきかその理由と合わせてわかるので、ぜひ参考にしてください。
先に結論だけお伝えすると、bモバイルはドコモ回線を選ぶのがおすすめです。
この記事の目次
bモバイルの回線は2種類
bモバイルで使える回線はドコモ回線、ソフトバンク回線の2種類です。契約時に好きな方を選ぶことができます。
docomo回線
他の多くの格安SIMと同様にbモバイルでもdocomo(ドコモ)回線を使うことができます。音声通話SIMの990 JUST FIT SIM、データ通信専用SIMの190 PAD SIM、両方に対応しています。
通信エリア
ドコモ回線はLTE(PREMIUM 4G)、LTE(800MHz)、LTE、FOMAエリアに対応。4G回線だけでなく3G回線エリアでも使えますので、広いエリアに対応しています。詳細なエリアはドコモ公式サイトを確認してください。
SoftBank回線
bモバイルではSoftBank(ソフトバンク)回線も利用できます。ドコモ回線同様に、990 JUST FIT SIM、190 PAD SIMで利用できます。
通信エリア
ソフトバンク回線はSoftBank 4G LTE、SoftBank 3Gエリアに接続できます。「SoftBank 4G」エリアには対応していないので注意が必要です。詳細はソフトバンク公式サイトで確認できます。
bモバイルの回線ごとの料金プラン
bモバイルはドコモ、ソフトバンク回線、どちらの回線を選んでも料金は変わりません。
以下では990 JUST FIT SIM(音声通話SIM)、190 PAD SIM(SMS付データ専用SIM・データ専用SIM)、それぞれの料金を掲載しています。
【990 JUST FIT SIM(音声通話SIM)のプラン料金】
プラン | ドコモ回線 | ソフトバンク回線 |
---|---|---|
〜1GB | 990円 | |
〜2GB | 1,190円 | |
〜3GB | 1,390円 | |
〜4GB | 1,590円 | |
〜5GB | 1,790円 | |
〜6GB | 1,990円 | |
〜7GB | 2,190円 | |
〜8GB | 2,390円 | |
〜9GB | 2,590円 | |
〜10GB | 2,790円 | |
〜11GB | 2,990円 | |
〜12GB | 3,190円 | |
〜13GB | 3,390円 | |
〜14GB | 3,590円 | |
〜15GB | 3,790円 | |
〜16GB | 3,990円 | |
〜17GB | 4,190円 | |
〜18GB | 4,390円 | |
〜19GB | 4,590円 | |
〜20GB | 4,790円 |
【190 PAD SIM(SMS付データ専用SIM)のプラン料金】
プラン | ドコモ回線 | ソフトバンク回線 |
---|---|---|
〜100MB | 320円 | − |
〜1GB | 610円 | − |
〜3GB | 980円 | − |
〜6GB | 1,580円 | − |
〜10GB | 2,320円 | − |
〜15GB | 3,410円 | − |
【190 PAD SIM(データ専用SIM)のプラン料金】
プラン | ドコモ回線 | ソフトバンク回線 |
---|---|---|
〜100MB | 190円 | |
〜1GB | 480円 | |
〜3GB | 850円 | |
〜6GB | 1,450円 | |
〜10GB | 2,190円 | |
〜15GB | 3,280円 |
990 JUST FIT SIM(音声通話SIM)
1GB未満から20GBまで1GBごとに細かく料金が設定されており、データ通信を使った分だけ支払う従量課金制です。
2GB以降は、1GBごとに200円ずつ上がっていくというわかりやすい料金体系です。1GBあたり200円というのも非常にお手頃な設定です。
5GBからは1GB単位でデータ利用量の上限を設定できるので、使いすぎを防ぐことができます。
190 PAD SIM(SMS付データ専用SIM)
SMS付データ専用SIMはドコモ回線のみ利用できます。
100MB以下の320円から最大15GBの3,410円まで6段階の料金設定。15GBを超えてしまった場合でも、低速で通信ができます。
190 PAD SIM(データ専用SIM)
SMSが利用できないデータ専用SIMはドコモ、ソフトバンク回線で利用できます。
こちらも100MB〜最大15GBまで、6段階の料金体系です。
bモバイルの回線のメリット/デメリット
ここではbモバイルで使えるドコモ回線、ソフトバンク回線のメリットとデメリットを紹介していきます。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
ドコモ回線 | ・ドコモのスマホがそのまま使える
・SMSが使える ・Androidスマホでも使える ・動作確認済端末が豊富 |
・テザリングが使えないこともある |
ソフトバンク回線 | ・ソフトバンクのiPhoneがそのまま使える
・留守番電話が無料で使える |
・Androidスマホは使えない |
docomo回線:Androidスマホ、iPhoneに対応
bモバイルのドコモ回線のメリットとデメリットは以下のとおり。
メリット
ドコモのスマホがそのまま使える可能性が高いことはドコモ回線のメリットです。また、190 PAD SIMでSMSが使えるのはドコモ回線だけ。ソフトバンク回線では使えないAndroidスマホにも対応しています。
デメリット
特に大きなデメリットと言えるようなことはありませんが、端末によってはテザリングが使えないこともあります。
おすすめな人
ドコモ回線がおすすめなのは以下のような人です。
- ドコモのスマホかSIMフリースマホ、SIMロック解除済のスマホを使いたい人
- Androidスマホを使いたい人
- SMSを使いたい人
- ドコモの回線エリアで通信できる人
SoftBank回線:Androidスマホに対応していない
ソフトバンク回線のメリットとデメリットは以下のとおり。
メリット
ソフトバンクのiPhone(5以降)であれば、SIMロック解除なしで使える可能性が高いです。SIMロック解除ができない古いiPhone(iPhone5、5s、5c、6)でも利用できます。
デメリット
Androidスマホが使えないのは大きなデメリットです。Androidスマホを使いたい場合は、ドコモ回線を使う必要があります。
おすすめな人
ソフトバンク回線をおすすめできる人は以下のとおり。
- SIMロック解除ができないソフトバンクの古めのiPhone(iPhone 5以降)を使いたい人
- ソフトバンク回線エリアで通信できる人
- ソフトバンク回線をお得に使いたい人
bモバイルの回線は遅い?各回線ごとの速度の口コミ
速度の違いは回線を選ぶ上での重要な材料になるでしょう。ここではドコモ回線、ソフトバンク回線の速度の口コミを見ていきましょう。
docomo回線
ドコモ回線のユーザーの口コミには以下のようなものがありました。
- docomo回線のおかげで繋がりやすさは問題ないですし、特に遅いと感じたこともないですね。
- 私(父)のソフトバンク時代、ニフモ、ビックローブ時代と比べるとよいほうだと思います。
- Docomo回線はすごく速いです。改善されているのでしょうか?朝の時間帯で測定値:ダウンロード 29Mbps、アップロード 10Mbps。
docomo回線の口コミの総評
ドコモ回線の口コミは総じて好意的なものがほとんどでした。もちろん格安SIMなので、混雑する時間帯の速度低下は予想されますが、上記のように一定以上の評価があるので安心ですね。
SoftBank回線
ソフトバンク回線の口コミには以下のようなものがありました。
- 不便さを感じたことがないです。スピードテストソフトバンクのとき下り50~70Mbpsくらいでした。現在も変わらず同じ位です。
- ソフトバンクの頃と比べても速度、繋がりやすさは変わらないです。変わっていたとしても全く気にならない程度でした。
SoftBank回線の口コミの総評
ソフトバンク回線はドコモ回線と比べると口コミの数が多くありません。ユーザー数自体が少ないことが要因だと思われます。
ソフトバンク時代と体感速度が変わらないというものもありましたが、50〜70Mbpsというのは若干、信憑性に欠けるところもあるので、慎重に判断したいですね。
bモバイルの回線の申し込み手順
引用元:http://bmobile.ne.jp/(2020/06/06現在)
bモバイルの契約の手順を確認しておきましょう。申込みは以下のとおり進めます。
- MNP予約番号の発行
- 公式サイトで申し込み
- SIMカードの受取り
- 初期設定
手順① MNP予約番号の発行
990 JUST FIT SIMの契約で、他社から番号を引き継いで乗り換える場合は、転出元でMNP予約番号を発行しておきましょう。
以下、大手キャリアでのMNP予約番号の発行方法です。
ドコモのMNP予約番号取得方法
- 携帯電話:151
- 一般電話:0120-800-000
- Web:My docomo>各種お申し込み・お手続き
auのMNP予約番号取得方法
- 携帯電話・一般電話:0077-75470
- WEb:EZWebトップ>auお客様サポート>申し込む/変更する
ソフトバンクのMNP予約番号取得方法
- 携帯電話・一般電話:0800-100-5533
- Web:Yahoo!ケータイトップ>My Softbank>各種変更手続き
手順② 公式サイトで申し込み
bモバイルの公式サイトで申し込みを行います。990 JUST FIT SIM、190 PAD SIMで申し込みページが異なるので注意してください。
申込みの際は事前に以下の書類等を用意しておきましょう。
- My b-mobileアカウント
- クレジットカード
- 本人確認書類
- MNP予約番号
申込みの途中で本人確認書類のデータをアップロードするところがあります。
手順③ SIMの受取り
本人確認などの審査が終了すると、SIMカードが出荷されます。ドコモ回線なら4日程度、ソフトバンク回線なら3日程度でSIMカードが届きます。
手順④ 初期設定
SIMカードが到着したら初期設定を行います。
MNPでの乗り換えの場合、My b-mobileにログインして「MNP回線切り替えボタン」から切り替え作業をします。20時までに作業をした場合は約1時間で、それ以降の場合は翌日の午前中頃までに手続きが完了します。手続きが完了するとメールが届きます。
新規契約またはデータ専用SIM(190 PAD SIM)、上記のMNP切替えが済んだSIMは、同梱されている案内に従ってAPN設定を行い、使用を始めてください。
bモバイルの回線は途中で変更/切り替えできる?
bモバイルのドコモ回線、ソフトバンク回線は契約の途中で切替えができるのでしょうか。
結論:回線変更、SIMタイプの変更どちらもできない
990 JUST FIT SIM、190 PAD SIMのともに、契約後にドコモ回線↔ソフトバンク回線を変更することはできません。
また、990 JUST FIT SIMから190 PAD SIM、その逆の変更もできません。変更したい場合は、元の契約を解約した上で、新規契約をする必要があります。
手順① 解約
回線の変更をしたい場合は、元の契約を解約します。解約は My b-mobileから手続きできます。なお、bモバイルは2019年10月から最低利用期間がなくなりました。
手順② 新規契約
上記で説明した手順に従って新規契約をし直してください。
回線変更の注意点
回線変更時には以下の点に注意してください。
- 契約は1ヶ月単位になるため、月の途中の解約でも1ヶ月の料金がかかる
- 一度解約したSIMカードは利用できない
- 解約した場合は電話番号が変更される
bモバイルは今後5G回線に対応する?
2020年3月に大手キャリア各社は、次世代の通信サービス「5G通信」をスタートさせました。高速、低遅延のサービスで、エリアの拡大が期待されます。
しかし、残念ながらbモバイルを含むMVNOの5G回線の対応時期は未定です。ただし、大手キャリアはMVNOにも5G回線を提供する予定としているので、期待しながら今後の動向を見守りましょう。
まとめ
bモバイルのドコモ回線、ソフトバンク回線についてプランや特徴、メリットなどを紹介しました。
- bモバイルは990 JUST FIT SIM、190 PAD SIMともにドコモ回線、ソフトバンク回線が使える
- ソフトバンク回線はiPhoneのみに対応しており、Androidスマホでは使えない
- 契約後の回線変更はできない
といった点がポイントでした。
とりわけ、ソフトバンク回線ではAndroidスマホが使えないことは大きなデメリットと言えるでしょう。bモバイルでは、ソフトバンクのSIMロック解除ができないiPhoneを使う場合以外は、ドコモ回線を選ぶのがおすすめです。