大手ショッピングモールのイオンが提供している格安SIM「イオンモバイル」。
イオンモバイルの契約を検討するときに気になるのが、回線の種類です。イオンモバイルにはSIMのプランが2つあり、さらにドコモ回線も2種類あるので、わかりにくいと感じる人もいると思います。
そこで、この記事ではイオンモバイルで選べる回線3種類(ドコモ回線タイプ1、au回線タイプ1、ドコモ回線タイプ2)について、それぞれのメリットやデメリット、どんな人に向いているのかを解説していきます。
この記事を読めば、イオンモバイルの回線の選び方が分かるようになるので、ぜひ参考にしてください。
結論、この記事では音声通話SIMの場合はドコモ回線をおすすめします。
この記事の目次
イオンモバイルの回線は3種類
冒頭でもお伝えしましたが、イオンモバイルのSIMはタイプ1とタイプ2に分かれています。さらにタイプ1にはドコモ回線とau回線、タイプ2にはドコモ回線が用意されています。
- タイプ1…ドコモ回線、au回線
- タイプ2…ドコモ回線
ドコモ回線(タイプ1)
イオンモバイルがドコモから回線を借りて提供しているサービスです。ちなみにイオンモバイルでは公式には発表していませんが、タイプ1の回線の提供元はIIJmioだと言われています。
ちなみに、イオンモバイルの公式サイトでは以下の説明があります。
尚、タイプ1及びタイプ2は、全く別の通信仕様となるため、同じ場所及び同じ時間帯でも、通信品質は異なります。
通信エリア
タイプ1で選べるドコモ回線はNTTドコモのLTE回線、3G回線エリアに対応していいます。エリアはドコモ公式サイトから確認できます。
au回線(タイプ1)
タイプ1はau回線も選ぶことができます。イオンモバイルのau回線は2018年3月から提供が始まりました。
通信エリア
au回線は4G LTEエリアにのみ対応しています。3G回線には接続できません。詳細なエリアはauの公式サイトから確認できます。
ドコモ回線(タイプ2)
イオンモバイルのタイプ2で選べるドコモ回線はデータ専用SIMです。こちらも公表はされていませんが、SIMの提供元はOCNであることが分かっています。
通信エリア
通信エリアはタイプ1のドコモエリアと変わりません。ドコモ公式サイトから確認できます。
イオンモバイルの回線ごとの料金プラン
イオンモバイルの回線ごとの料金プランを確認しておきましょう。イオンモバイルは回線のタイプ、種類によって料金は変わりません。
【音声通話付きSIMのプラン料金】
ドコモ回線 (タイプ1) |
au回線 (タイプ1) |
ドコモ回線 (タイプ2) |
|
---|---|---|---|
やさしいプランmini. (音声200MB) |
980円 | – | |
音声500MB | 1,130円 | – | |
音声1GB | 1,280円 | – | |
音声2GB | 1,380円 | – | |
音声4GB | 1,580円 | – | |
音声6GB | 1,980円 | – | |
音声8GB | 2,680円 | – | |
音声12GB | 3,280円 | – | |
音声20GB | 4,680円 | – | |
音声30GB | 5,680円 | – | |
音声40GB | 6,980円 | – | |
音声50GB | 8,980円 | – |
【データ通信専用SIMのプラン料金】
ドコモ回線 (タイプ1) |
au回線 (タイプ1) |
ドコモ回線 (タイプ2) |
|
---|---|---|---|
やさしいプランmini. (音声200MB) |
– | ||
音声500MB | – | ||
音声1GB | 480円 | ||
音声2GB | 780円 | ||
音声4GB | 980円 | ||
音声6GB | 1,480円 | ||
音声8GB | 1,980円 | ||
音声12GB | 2,680円 | ||
音声20GB | 3,980円 | ||
音声30GB | 4,980円 | ||
音声40GB | 6,480円 | ||
音声50GB | 8,480円 |
※ドコモ回線(タイプ1、タイプ2)のSMS付きデータ通信専用SIMは+140円
【シェア音声プラン料金】
ドコモ回線 (タイプ1) |
au回線 (タイプ1) |
ドコモ回線 (タイプ2) |
|
---|---|---|---|
やさしいプランmini. (音声200MB) |
– | – | |
音声500MB | – | – | |
音声1GB | – | – | |
音声2GB | – | – | |
音声4GB | 1,780円 | – | |
音声6GB | 2,280円 | – | |
音声8GB | 2,980円 | – | |
音声12GB | 3,580円 | – | |
音声20GB | 4,980円 | – | |
音声30GB | 5,980円 | – | |
音声40GB | 7,280円 | – | |
音声50GB | 9,280円 | – |
音声通話付きSIMプラン
イオンモバイルの音声通話付きSIMは、タイプ1のドコモ・au回線から選びます。料金はドコモ回線、au回線とも同じです。
やさしいプランmini.は60歳以上限定のサービス。データ通信量は200MBと最低限ですが、1,000円以内で音声通話SIMを契約できます。
また、イオンモバイルは500MBから最大50GBまで、かなり細かく料金プランが設定されています。これだけプランが細分化されていれば、自分に合った通信量も見つけやすいはずです。
データ通信専用SIM
タイプ1(ドコモ回線・au回線)とタイプ2(ドコモ回線)で料金は同じです。プランは1GBから最大50GBまでの通信量から選べます。
また、ドコモ回線(タイプ1・タイプ2)でSMS付きのSIMを希望する場合は、上記の料金に+140円かかります。
シェア音声プラン
1つの契約で最大5回線までSIMカードを増やすことができるプランです。家族などデータ容量を複数人で分けて使う場合にお得になります。
タイプ1(ドコモ回線・au回線)で利用できますが、回線ごとの料金は同じです。
2枚目以降のSIMカードを増やす場合、1枚あたり以下の料金が追加でかかります。
- 音声通話付きSIM…700円
- SMS付きデータ専用SIM…140円
- データ専用SIM…無料
また、SIMカード1枚につき、3,000円の初期費用が、4枚目・5枚目を増やす場合は、1枚あたり別途200円の月額料金がかかります。
イオンモバイルの回線のメリット/デメリット
イオンモバイルで選べる3種類の回線について、それぞれのメリットとデメリットを確認しておきましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
ドコモ回線 (タイプ1) |
・最大通信速度が速い
・ドコモのスマホがそのまま使える |
・低速時の通信制限がある |
au回線 (タイプ1) |
・auのスマホがそのまま使える
・SMS付きSIMの追加料金不要 |
・低速時の通信制限がある
・高速時の通信制限がある ・4G LTEエリアのみ対応 ・VoLTEスマホが必要 ・速度に関する口コミがよくない |
ドコモ回線 (タイプ2) |
・低速時の通信制限がない
・ドコモのスマホがそのまま使える |
・音声通話SIMがない
・初月の日割りがない |
ドコモ回線(タイプ1):音声通話SIMならおすすめ
音声通話SIMを検討するときは、タイプ1のドコモ回線とau回線から選ぶことになります。ドコモ回線(タイプ1)のメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット
ドコモ回線の方がau回線よりも、最大通信速度が速いです。
- ドコモ回線…下り最大1,288Mbps、上り最大131.3Mbps
- au回線…下り最大958Mbps、上り最大112.5Mbps
あくまで通信速度は最大限の速度(ベストエフォート)で、実測を示すものではありませんが、下りはドコモ回線の方が300Mbpsも速いという点は、知っておいてよいでしょう。
デメリット
タイプ1はドコモ回線、au回線とも、低速モード下でも3日間で366MB以上の通信で制限がかかります。タイプ2のドコモ回線では制限はありません。
おすすめな人
ドコモ回線(タイプ1)は以下のような人におすすめです。
- ドコモのスマホを使っている人
- ドコモエリアで安定した通信ができる人
- 音声通話SIMを検討していて回線にこだわりがない人
au回線(タイプ1):回線速度に不安あり
イオンモバイルのau回線(タイプ1)はメリットよりもデメリットの方が目立ちます。この後の口コミでも紹介しますが、回線速度については若干の不安があります。
メリット
auのスマホを使っていた人であれば、SIMロック解除をしなくてもそのまま使えることがあります。また、SMS付きのデータ専用SIMはドコモ回線よりも毎月140円安く使えます。
デメリット
速度に関する口コミがあまり良くありません。また、ドコモ回線と同様に低速モード時に通信制限があるだけでなく、高速通信でも3日で6GBを超えると制限がかかることがあります。
40GB、50GBなどの大容量プランを検討している人は注意してください。
おすすめな人
au回線がおすすめできる人は以下の人です。
- auのスマホを使いたい人
- au回線エリアで安定した通信ができる人
- SMS付きデータ専用SIMを安く使いたい人
ドコモ回線(タイプ2):低速モードは使い放題
タイプ2のドコモ回線は音声通話SIMがありませんが、データ専用SIMで検討するなら、タイプ1のドコモ・au回線よりもおすすめできます。
メリット
タイプ1のドコモ回線、au回線にあった低速モード時の通信制限がありません。低速モードにすれば実質無制限で利用できます。低速モードは最大で200kbpsの速度が出ます。
デメリット
音声通話SIMが選べないのはデメリットでしょう。また細かい点ですが、初月の日割りがないので、できるだけ月初に申込みした方がお得になります。
おすすめな人
ドコモ回線(タイプ2)は以下のような人におすすめです。
- イオンモバイルでデータ通信専用SIMを検討している人
- 低速でもいいので、無制限で通信できるSIMを探している人
イオンモバイルの回線は遅い?各回線ごとの速度の口コミ
ここでは実際にイオンモバイルを使っている人の口コミを確認していきましょう。特に気になる速度に関する口コミを、忖度なしでピックアップしました。
ドコモ回線(タイプ1)
- 決して早いとは言えません。どちらかというと遅いと思います。
- ネットでの評価はそれ程高くは無かったのですが、不満は感じません。
- 特別速いとは思わないが、遅いとも思わない。
- 田舎ではほぼストレスフリーです。
- 速度については 12-13時が0.5M、18-19時が1.0M前後と遅くなりますが、それ以外はまずまずです。
ドコモ回線(タイプ1)の口コミの総評
速度について速いという口コミを見つけることはできませんでした。混み合う時間帯(お昼、夕方)はやはり速度がかなり低下するようです。
しかしこれは、イオンモバイルだから低下するのではなく、格安SIM全般で言えることなので、ある意味しょうがないことと言えます。
au回線
- おーえすアップ後は接続不可(iPhone6)
- 以前はDMMモバイルでしたが、少し遅く感じます。
- イオンモバイルのau回線は、噂どおり速度が遅い。
- 朝、夕は、遅くなりますが、NTT回線の格安Simよりは、つながりやすいと思います。
- 妻はdocomo系のsimで特にストレスはなし。しかし、私はau系のsim。通信速度を測ってみると、150k、130k・・・・・・・
au回線の口コミの総評
au回線は「ドコモ回線よりも遅い」という口コミがいくつか見られました。しかし、これもエリアや時間帯などによるので、一概にau回線が遅いとも言い切れないでしょう。
一点気をつける点として、au回線はVoLTEに対応した端末しか使えません。また、auのスマホを使う場合でも、SIMロック解除が必要な場合があります。
上記の口コミでiPhone 6ユーザーの方が使えないというものがありましたが、iPhone 6はSIMロック解除に対応していないので、使えなくなってしまっと推測されます。
ドコモ回線(タイプ2)
- 低速モードでもキャリアの速度制限時の120bpsより速いので満足しています。
- 低速モードの時に着信しなかったり、こちらの音声が相手に聞こえないことがある。
- ドコモ回線で問題なくつながっています。
ドコモ回線(タイプ2)の口コミの総評
タイプ2は無難な口コミが多かった印象です。イオンモバイルはアプリで低速モードに切り替えができますが、タイプ2の低速モードは完全に使い放題になります。低速でも満足して使えるという口コミがありました。
イオンモバイルの回線の申し込み手順
引用元:https://aeonmobile.jp/(2020/05/31現在)
ここではイオンモバイルの申込み方法を確認しておきましょう。イオンモバイルは店舗とWebで申込みができます。
店舗の場合は、来店する前に店舗受付シートを記入して持参すると、契約時間が短縮されるのでおすすめです。
以下ではWebでの申込み方法を確認していきます。
- MNP予約番号の発行
- 商品の選択、申込み
- 商品発送、初期設定
手順①:MNP予約番号の発行
大手キャリアから乗り換え(MNP)をする場合は、先に元のキャリアでMNP予約番号を発行しておきましょう。MNP予約番号の有効期限は15日間ありますが、イオンモバイルに申し込む時点で10日以上残っている必要があるので注意してください。
各社のMNP発行手続きは、以下から行えます。
ドコモのMNP予約番号取得方法
- 携帯電話:151
- 一般電話:0120-800-000
- Web:My docomo>各種お申し込み・お手続き
auのMNP予約番号取得方法
- 携帯電話・一般電話:0077-75470
- WEb:EZWebトップ>auお客様サポート>申し込む/変更する
ソフトバンクのMNP予約番号取得方法
- 携帯電話・一般電話:0800-100-5533
- Web:Yahoo!ケータイトップ>My Softbank>各種変更手続き
手順②:商品の選択、申込み
イオンモバイルの公式サイトから申込みを行います。申込みの際には以下のものを用意しておきましょう。
- 本人確認書類
- クレジットカード(毎月の支払い用)
- MNP予約番号
イオンモバイルでスマホも購入する場合は、商品を選択して手続きを進めて下さい。途中で本人確認書類のアップロードが必要です。
手続き③:商品発送、初期設定
契約完了後、通常は3日〜7日でSIMカード(または端末セット)が到着します。
商品が到着したらSIMカードのみの場合は、イオンモバイルお客様専用ページから利用開始手続きを行ってください。
端末セットを購入した場合は、初期設定が済んだ状態で届きます。乗り換えで端末セットを購入した場合は、端末が届く前に切替え作業が行われるため、それまでのSIMで電話、通信ができない期間が発生するので注意してください。
イオンモバイルの回線は途中で変更/切り替えできる?
イオンモバイルの契約をした後に、ドコモ回線↔au回線で種類を変えたくなるかもしれません。しかし、イオンモバイルでは契約後の回線の種類の変更はできません。
結論:回線変更は解約&新規契約に
イオンモバイルでは以下のような回線の変更ができません。
- タイプ1の回線種類の変更(ドコモ回線↔au回線)
- タイプ1↔タイプ2のSIMカードへの変更
例えばタイプ1(ドコモ回線)の音声通話SIMを使っていて、タイプ1(au回線)に変更したい場合、一度解約して新たに申し込みをしなくてはいけません。
音声通話SIMの場合、電話番号を変えたくない人も多いと思うので、その場合は、一度他社にMNP(乗り換え)した上で、改めてイオンモバイルに戻って来ないといけません。
かなり面倒な手続きになるので、イオンモバイルの回線選び(特に音声通話SIMの場合)では、事前に十分検討しましょう。
回線変更の注意点
イオンモバイルでは回線の変更はできず、一旦解約して、新規申し込みの手続きが必要です。
イオンモバイルは最低利用期間がないので、解約金は発生しませんが、新規のSIMカード発行手数料として3,000円がかかります。
イオンモバイルは今後5G回線に対応する?
2020年3月に、大手キャリアは次世代の通信サービス5G回線の提供を始めました。まだまだエリアは狭いですが、今後は数年かけて5G回線が一般的な通信回線になっていきます。
現時点でイオンモバイルを含む格安SIMの5G回線の対応は未定です。しかし、各キャリアはすでに、MVNOに対して5G回線サービスを提供することを表明しています。
具体的にいつから使えるのか、まだわかりませんが、近い将来、イオンモバイルでも5G回線を使える日が来るので、楽しみに待ちましょう。
まとめ
イオンモバイルで使える回線について、それぞれのメリットやデメリット、どんな人に向いているのかを解説しました。
- イオンモバイルはタイプ1(ドコモ・au回線)、タイプ2(ドコモ回線)から選べる
- 音声通話SIMはタイプ1のみ
- au回線は高速通信時に速度制限がある
- 途中のドコモ↔au間の回線変更はできない
という点がこの記事のポイントでした。
au回線の速度に関する口コミは気になりますが、サイトによってはauの方が速いという口コミもあるので、気にし過ぎることはありません。
ただ、au回線には3日で6GBの通信制限があります。特に大容量プランの検討をしている人は、ドコモ回線を選んだほうが良いでしょう。
また、途中の回線変更はできないので、事前に十分検討した上で回線を選んでくださいね。